バックストーリー
忍者の末裔、すみれの修行の旅
かつて、歴史の陰で暗躍していた「忍者」。諜報活動や暗殺などを通じて、大名や領主を影から支え、繁栄をもたらしてきました。しかし、時代は移り変わり、現代の日本ではその姿をほとんど見ることはありません。
物語は、そんな忍者の末裔が住む山間の小さな集落から始まります。すみれは、里の頭領である父からの命令で、修行のために街へと向かうことになります。しかし、食料もお金も持たずに山を下りた彼女は、途中で倒れてしまいます。そこに偶然通りかかった主人公に助けられ、恩返しのために彼の家に居候することに。こうして、冴えない主人公と天然でドジな忍者の娘、すみれとの奇妙な同居生活が始まるのです。
すみれの魅力と成長
すみれは、忍者としての資質や能力、知識は十分に備えていますが、天然でドジな性格が災いし、日常生活ではしばしば失敗を繰り返します。炊飯器の使い方すら知らない彼女が、現代社会でどのように生活していくのか、その成長を見守るのが本作の大きな魅力の一つです。
プレイヤーは、すみれとの日々の中で彼女をサポートし、時には一緒に笑い、時には一緒に悩みながら、彼女の成長を感じることができます。選択肢によっては、すみれの反応や行動が変化し、エンディングにも影響を与えるため、何度も繰り返しプレイしたくなることでしょう。
現代の秋葉原を舞台にした物語
舞台となるのは、秋葉原。現代の日本の都市でありながら、すみれのような忍者の末裔が存在するという非現実的な設定が、物語に独特の魅力を与えています。主人公は、定職に就かず、アルバイトで生計を立てる冴えない青年。そんな彼のもとに、突然現れたすみれとの同居生活が始まります。
秋葉原の街並みや、日常の風景がリアルに描かれており、プレイヤーはまるで自分がその世界に入り込んだかのような感覚を味わうことができます。すみれと一緒に過ごす日々の中で、彼女の成長や二人の絆の深まりを感じることができるでしょう。
システムとゲームプレイ
本作は、アドベンチャーゲームとして、テキスト主体で物語が進行します。重要な場面で選択肢が表示され、プレイヤーの選択によって物語が分岐します。エンディングは、グッドエンドとバッドエンドを含む複数の種類が用意されており、何度もプレイして全てのエンディングを目指す楽しみがあります。
また、E-mote技術を使用したキャラクターアニメーションにより、すみれの表情や動きが滑らかに表現され、より感情移入しやすくなっています。ボイスはフルボイスで収録されており、キャラクターの感情や心情が声を通じて伝わってきます。
スタッフと制作背景
本作のキャラクターデザインは、あかさあい氏が担当しています。彼の独特のデザインが、すみれの魅力を引き立てています。シナリオは、鹿島夏紀氏(Linkedbrain Inc.)が手掛けており、彼の繊細な筆致が物語に深みを与えています。プロデューサー兼企画原案は、qureateの臼田裕次郎氏が務めています。
開発は、qureateとiMelの共同制作によるもので、2019年8月にSteamで、2020年3月にはNintendo Switchで発売されました。日本語、英語、繁体字、簡体字に対応しており、幅広いプレイヤーに楽しんでもらえる作品となっています。